取り戻せ語彙力

ちかごろ語彙力の低下を感じるためにリハビリと修行と暇つぶしと現実逃避のためにやってみんとしてするなり

なんて素敵にダンケルク!!

その昔、おそらくドラゴンボールが連載していた頃のジャンプコミックスに挟まれていた新刊情報冊子に挟まれていたタイトルだけ強烈に気に入ったものの、ついぞ読むことは無かった小説で「なんて素敵にジャパネスク」という作品があるのですが、たった今ググってみたところラジオドラマやテレビドラマも作られるなどなかなかに人気のあった作品であったことをたったいま知った私です。
素敵なタイトルですよね。

そういったことで、現在絶賛上映中の「ダンケルク」をひさびさに取得した有休休暇という名の夏季休暇消滅期限ギリギリ無理矢理取得の術で観てきました。
平日に訪れる映画館は驚くほどに空いていて、これを味わったら休日に映画鑑賞なんて考えられないですね。
空席率の高さに加えて、平日一回目午前中の上映はモーニングショーと言って、いささか上映料金値引きされているので、これを味わった休日に映画鑑賞なんで考えられないのですね。
ガラガラでお安い平日午前映画鑑賞おススメです。

何の話だったか。

映画「ダンケルク」を観た。
高校の必修である歴史は日本史を選択し、世界史に疎いわたくし。
前知識0で鑑賞に挑みまして、果たして一体何の映画なのか?、というところから始めて観たところ、第二次世界大戦時の英国軍の撤退劇である模様。
世界地理にも疎い私であるうえに歴史的背景の説明はほぼなしなので、これは筋道を理解できるのか?、と思いましたが地理的情報だけは提供してくれまして。

近くて遠いわが祖国、帰ることができるのか。

これが映画のメインテーマでありまして、そのために奮闘する若き兵士の苦悩や成長を描くことは全くありませんでした。
描かれるのは海峡に追い詰められ、どうにかして故郷に帰りたいがその手段が限られた人たちのただただ焦燥感と絶望感がひたすら描かれる。
なんとも観ていてつらい作品でした。
つらいというのは面白くないということではなくて、ただただリアルすぎるのでした。
セリフはほとんどない作品で、救出を待つ側・救出に行く側・その手助けをする側、その視点がただただ描かれる。
それゆえに引き込まれてしまうのです。
途中から僕はただただ助かりたい助かりたい、ととても安全な場所で眺めているだけの癖に願っていました。
自分一人ではどうにもならない状況でひたすらに助けを待つという視点では「オデッセイ」に近いかもしれない。
閉鎖空間からどうにか逃げ出す方法を探すというと視点では「ゼログラビティ」に近いかもしれない。
ダンケルク、史実を知っていても最後まで楽しめる作品だと思います。

ひさびさにいいものを観た。