取り戻せ語彙力

ちかごろ語彙力の低下を感じるためにリハビリと修行と暇つぶしと現実逃避のためにやってみんとしてするなり

弓道はやることが八つしかない。(30代弓道警察)

なにかを始めて極めることにおいて反復練習というのは必要なものでして、球技で壁に向かってひたすらボールをぶつけ続けて跳ね返ってくるボールをつかみ続けるとかそういう奴。

僕は球技においてはこの反復練習がなかなか向いていなくてスパッとやめたような気がします。
卓球でも野球でもバスケでもチャンスっぽい雰囲気にあるとスマッシュとかシュートとかしたくなっちゃうんですよね。
ラリーやパス回しといった練習が驚異的に向いてないというか幼き頃はなぜやる必要があるのか理解していなかった。
基礎練習がなぜ大事なのかということを誰も教えてくれなかったので、だいたいの分野で人に言われたことを脳死状態でやっていてときどき急に自我が芽生えてスパーン!とやってすべて台無しにする感じ。
過程や道理が複雑であるほど長続きしなかった気がしますよね。

そういったなかで比較的続いたのが競技が弓道でした。

中学のときは剣道をやっていたんですけども、どうにもこれは伸びそうにないし高校じゃあそもそも経験値の差があるし、高校くらいから始まる部活がいいなーそんで球技じゃないやつなー、などといろいろ巡っていたところで最終的に弓道部に入りました。
あれも自意識で決めた気がするんですけど、中学でつるんでいて高校も同じ友人がひとりは剣道もうひとりは柔道に入ったので僕が弓道やったらだいぶ見た目が面白いな、という無意識があったようにいまとなって思う。

さて、武道なんですが基本は型を学ぶことが大前提で、剣道の時の外部コーチのおじいちゃんによれば「型は基本にして奥義」みたいな中二心をくすぐることを言ってくれたような記憶がぼんやりとあって、これは剣道をやっているときはそんなに感じなかったんですけど、弓道やったらビビビッときましたね。

弓道、端的に言うと行う動作が8つしかない。

おいおい馬鹿にしてるのか?と弓道経験者にも弓道未経験者にも言われそうなぶっちゃけではあるんですけど、理にかなっている。

弓道は流派とか分けるといろいろあるんですけど、基本的には「射法八節」という動作を行うだけです。
これは弓道教本という言葉通りに弓道をする人のバイブルがあって全四巻で4巻は幻の一冊とか言われている部分もあって、弓道の目的は最終的には宇宙と一体化することとかホントに聖書じみたこもとも書いてあって非常に読み応えがある書物なんです。
しかしながら、結局、弓道者?求道者?が目指すのは「射法八節」の会得に尽きるのです。

端的にいうと、弓と矢を構えてから弓を引いて矢を放つまでの8つの動作、それを射法八節と言います。

www.kyudo.jp

詳しくはリンク先を読んでくれればよいと思いますが、極端な話8つしか覚えることがない。

それで大体の内容が記述してあるんで、すごいなんか一見理解しやすい。
しかし、体得会得するのはやはりそれなりの年月が必要なものなので、頭だけ理解して体現できない経験者がわらわらと湧き出せるんですね。
それが昨今の弓道警察の増員につながっているんじゃないかと思いますね。
増員はしてないか、うるさいだけですね。
結局、あれって自分が弓をしていた時に言われたことをそのまま書いているんじゃないかなぁ、と思ったり。

しかしまあ、弓自体は楽しいのでいつか再開できたらなぁ、と思いました。

弓、ずいぶん引いてないな。