取り戻せ語彙力

ちかごろ語彙力の低下を感じるためにリハビリと修行と暇つぶしと現実逃避のためにやってみんとしてするなり

祖母が骨になりまして。

落ち着いてきたので備忘録として書くとする。

同居の祖母が急性心不全で亡くなりまして、急なことではあったものの、御年87歳のアラカン世代ですから、まあしかたないよなと意外に冷静に対処してしまって、自分のドライさが出てしまったなぁと痛感したような再認したような妙な気持ちで過ごしていましたが、だいぶん生活も落ち着いてきました。
もともと口数少ない人で、うちの一族のひとらしくフラフラと好きなことを好きなようにマイルールでやっていたからお互いの生活への干渉は少なかったわけで、今日に至ってもあまり生活が変わらないのが不思議というか当然というか。
ひょっこり出てきていつものようにバカでけー音量でリビングのテレビを占拠して大声で素っ頓狂な感想を叫びだしそうなイメージがあります。
とか言っていると救急車の音が外から聞こえてきましてビクッとした。
数週間前アレがうちに来て祖母を積んで出発したわけで、少しドキドキしてしまいますね。

仔細を書くと、夜中にいきなりさ、と流行り歌のように22時過ぎ風呂上りもう寝ようかなと思っていた時に祖父がドタバタとリビングにやってきまして。
何騒いでんだ騒々しいと思っていると開口一番「ばあさんがやばい」みたいな語彙力ゼロな表現で、これはただごとじゃないなと母ともども様子を見に行けばもう顔色まっちろなばあさんがぐったりしていた。
こりゃ即救急通報だろうと思いながらもかかりつけ医にいったん電話して指示を仰ぐとやっぱり救急車だということで119番通報して、どうあがいても外出だなとその場は母に任せて着替えに自室に戻ると、階下から母の呼び声、戻ってみるとすでに呼吸が止まっているばあさんおよび119番の指示を聞きながら慌てている母と。
電話先の人いわく「救急隊が着くまで心臓マッサージをしてくれ」と。
電話を替わって、指示に従って通話をスピーカーに切り替え心臓マッサージを行ってみる。職場で救急研修を受けていたので意外にすんなり動作には入ったんだけど、胸が5センチくらい沈み込むように!と言われてその通りにやりますよ。人体ってこんなに沈むんだなぁ、たぶん肋骨バキバキ逝ってるな、と意外に冷静な記憶。ネットだとドラえもんの歌とかアンパンマンマーチのテンポでとか話を見たけど、実際に呼吸が止まっている人を前にするとそういう思考はなくなりますね。
そのまま蘇生措置なのかとどめなのかよくわからないまま救急隊が届くまで心マ続けて、救命士さまがたと交代。
わたわたしている間に搬送先が決まったので、母を同乗者として救急車は出発。
近くに住んでる姉と甥っ子をたたき起こし、近場の兄には連絡して、祖父姉甥を積んで、病院へ。
救急の待合室には母がいて、現在処置中だと。
近場のおじさんといとこもなんとかやってきて、一同で待合室でじっと待つ。
そうこうしている間に処置が済んだようで、お医者さんから説明を受ける。
「生き返ったという状態になります」「心マとか蘇生措置が速かったのが良かったですね」「ただ心マで骨が折れたりで血管がわちゃわちゃしてるのでCTなんかじゃ原因が特定できませんがおそらく心筋梗塞」「とはいえ自発呼吸はしておらず人工呼吸器です」「強心剤で心臓を動かしているから薬の効果が切れたりすると再度心臓は止まりる可能性が高いです」「同じ処置で同じ状態に戻すことはできるかもしれませんが、動かしている状態ですからもう一度心臓が止まった際にどうするかは決めてください」「ここ2,3日を超えれば持ちこたえるかもしれませんが無呼吸状態の脳へのダメージから意識が戻る可能性は低いと思います」
などと、暗に生き続させることはできるけど、それが幸せかはわかりません、みたいな話を実際に言われるとはな。
最終判断は70年近く連れ添った祖父に、ということで再度の蘇生措置は行わない、と。
そこでいったん待合室に戻り、あとは病室を探すというので、この時点でお眠の甥っ子と姉兄は帰宅させ、残った人らで待つ。
しばらくしたら人が来て「病室が決まったので、運び込む前にお顔を見れますよ」、と。「逆に言うと病室に運び込んだ後はコロナ対策で1名ないし介添えの2名までしか対面できません」というので、処置室でいろんな管に繋がれた祖母を眺める。
気が済むまで眺めた後に解散した。
この先長くなるんかなぁ、と帰宅したのが深夜3時くらいだったかな?
気ぃ抜けてツイートでもしているかと持ったら熊対策のRTをしていた。なぜ?

3時間くらい寝て、職場に連絡はしていたけど期限ヤバめなのがあったのでちょっと顔出して指示して即帰宅。
したらすぐさま病院から連絡が来て、祖父と母連れて病院行くもICUでコロナ対策で二人しか入室できませんというから、ひとり待合室で待つ。
ほどなくして二人が戻ってきて、亡くなった、と。

早かったな。
正味12時間も病院の世話にならず、ピンピンコロリという感じで逝ってしまった。
そのせいか葬式まで一週間うちにいて毎日顔を眺めて、火葬場で骨になって、これは僕がおった肋骨かなぁ?と骨壺に詰めた今もそこまで現実味がない。
じょじょに実感がわいてくるのかこのままなんとなく受け入れていくのか。
よくわからない。
死って突然で受け入れがたいものなんですね。

あとは葬儀前後もバタバタしたので備忘録したいんだけど身内ネタがどうしても増えるので内緒にして秘密の日記帳にでも書きましょうね。

 

最後に、R.I.P.祖母。
あの世でも自由にしておくれ。